公開セッションのご報告(2003/4/19実施分)


「斎藤組」、「Electric Guitar Museum」、「NEST OF BLUESMANIA」、この3HPから生まれた公開セッション企画

その第五回を、去る2003年4月19日(土)に実施いたしました。

(第一回は2001年7月7日(土)、第二回は2001年11月17日(土)、第三回は2002年3月30日(土)、第三回は2002年8月24日(土)に実施。)

<今回の演奏メンバー>

MAC(vo,g)(当HP管理人・ホストバンド「NITE CRAWLER」メンバー)

そまさん(g)(「Electric Guitar Museum」・NITE CRAWLERメンバー)

Othumさん(g,pf,ds)(「Blues After Dark」・初参加)

o.j.トコGeorgeさん(vo,g)(TOKYO FRUITS PUNCH、初参加)

ユカルさん(g,hca)(「Yukaru's HomePage」・初参加)

マディーマディ男さん(g,cho,vo)(「森の詩」・2回目のご参加)

湯沢さん(vo)(初参加)

中村マサルさん(vo)(自由ヶ丘ブルースハープクラブ・プレイヤーとしては初参加)

りっきーさん(g,vo,b,ds)(「懐石料理KOTOBUKIYA」・2回目のご参加)

おゆうさん(vo,cho,perc)(同上)

ナガノさん(g,vo)(NITE CRAWLERメンバー)

HDさん(b)(「斎藤組」・NITE CRAWLERメンバー)

増田さん(b)(初参加)

かなさん(b)(TWELVE POSITION、プレイヤーとして2回目のご参加)

yd3さん(ds)(NITE CRAWLERのメンバー)

前回をさらに上回る、15名の方々が演奏で参加しました。

    

西荻窪「スタジオ・UEN」2階Lスタジオに、メンバーが15時集合。

従来より3時間早いスタートとしたのは、セッション終了後の「打上げ」をこれまで以上に充実させようという狙いがあってのことであります。

例のように、缶ビールや缶酎ハイを飲みながら、スタート。

ギャラリーとしては、ユカルさんの付添いの佐藤さん、MACも参加している「自由ヶ丘ブルースハープクラブ」の代表・青木隆一さん、メンバーの中村さん、そのご友人のホシバさん、HDさんのご友人おひとりが来てくださいました。中村さんは後半ではシンガーとしてもご参加。

お仕事・プライベートその他のご都合で、今回参加できなかった方が何名かいらっしゃいましたが、MACが彼らになりかわって、参加者の皆さんへのメッセージをお伝えいたしました。

  

まずは、ホスト・バンド「NITE CRAWLER」(MAC、そま、ナガノ、HD、yd3)による演奏から。

ところが、レギュラー・べーシストのHDさん、車のパンク等のアクシデントのためスタジオ入りが大幅に遅れ、急遽ピンチヒッターとしてナガノ夫人の"かな"こと紋子さんが登場、はからずも1月のライヴ同様、「NITE CRAWLER SPECIAL EDITION」での演奏とあいなりました。

しかも、ピアノの前に、さりげなくお座りの男性がおひとり。誰あろう、この日のためにわざわざ弘前から上京された、「Blues After Dark」の主、Othumこと宮川おさむさんでありました。彼を交えて6人で演奏スタート。

曲は1月のグッピー・ライヴ同様、「メッシン・ウィズ・ザ・キッド」から。

ところが、のっけからちょっとズッコケ。なんと、チューニングが合ってません!

なんとか一曲演奏し終えた後は、さっそくチューニングのやり直し。

やはり、正確なチューニングは、バンドの基本中の基本ですからね。

気を取り直しての二曲目は、おなじみの「シッティン・オン・トップ・オブ・ザ・ワールド」(ハウリン・ウルフ・ヴァージョン)。

こちらはナイクロのごく初期から演奏しているナンバーですので、とくに問題なくスムーズに演奏することが出来ました。

  

ナイクロで2曲を演奏したその後は、ゲスト・プレイヤーをおひとりずつお呼びします。

おひとりめは、今回初参加の若きギタリスト、ユカルさん。グレッチのセミホロウ・モデル(今回唯一!)を抱えてご登場。

「何かやりたい曲はありませんか」とMACがユカルさんにお尋ねしたところ、「おまかせします」とのご回答でしたので、定番中の定番、「ストーミー・マンデイ」をやることに。

中間部、ナイクロのそまさんに続いて、ユカルさんがソロをプレイ。

これがビックリ。とても二十代前半の若者とは思えないような、もろブルーズィでファンキーなフレーズの連続。

セミホロウ、しかも指弾きの本格派! 一同、そのシブーいソロに聴き入りました。

ユカルさんが参加してさらに一曲。定番曲ということで「ランブリン・オン・マイ・マインド」を演奏。

ここで、来場されて間もないo.j.トコGeorgeさん(初参加)をいきなりステージに引きずり込み、ヴォーカルをお願いしてしまいました。

クラプトン・ファンのo.j.さん、もちろんこの曲も十八番ですが、ふだんはギターを抱えて歌うことがもっぱらの彼には、なんとも珍しいスタンダップ体験。

でもしっかりと、MACと交互にリード・ヴォーカルをとっていただきました。

またベースには、紋子さんに代わって、川崎からいらした増田さんが初参加。

ギター・ソロでは、ユカルさんはあくまでもブルーズィに、そしてそまさんはいかにもロックな、ラウドなプレイで決めてくれました。

このように、ブルースとロックが見事に並立共存したサウンド、これが当セッションならではの特徴といえそうです。

  

続いては、二度目のご参加の「寿家」店主、りっきーさん。今回は米国製のトラ目サンバースト・サドウスキーを携えてのご参加です。

実はりっきーさん、当日夜は宴会の予約が入っており、その準備の合間をぬってのご参加。まことにありがたいことです。

曲は進行のわかりやすいものということで、オーソドックスなブルース進行のものを一曲、「ハヴ・ユー・エヴァー・ラヴド・ア・ウーマン」。ピアノを弾いていたOthumさんも「RED HOT」という名の真っ赤なストラトにスイッチ。

フレディ・キングやエリック・クラプトンでおなじみのこのスロー・ブルースを、MACが歌い、りっきーさん、Othumさんがギターで盛り上げます。

また、増田さんも、初参加→いきなり本番とは思えない、手堅いプレイでサポートしてくださいました。

続いては、これまたブルース系セッションには必ずといっていいほど登場する、ロバジョンの「スウィート・ホーム・シカゴ」を。

「どなたか、歌える方はおられませんか?」と募集をかけたところ、マディーマディ男さんのご友人、湯沢さんが手を挙げてくださいました。

ご自身もバンドでヴォーカルを担当されているという、イケメン系の湯沢さんと、MACが交互にリードをとります。

ふだんはあまりブルースを歌ったり、演奏したりするチャンスのほとんどない方でも、ご自分が知っている曲をとっかかりとして、ブルースを体験出来る、これがセッションの面白いところであります。

  

コテコテのブルースがずっと続いて来たので、そろそろロックに飢えたヤカラたちの不満が高まっているのではないかと、次にMACが提案したのは「パープル・ヘイズ、やりませんかぁ?」。

これに瞬時に反応したのが、なんとあのマディーマディ男さん。

喜びいさんで、ステージにやっていらっしゃいました。まずはそまさんのイエロー・サドを借りて、演奏。

もうひとりのギターは、ナガノさん。ベースはりっきーさん、ピアノはOthumさん。

で、とにかくスゴかったのが、マディ男さんのギター・ソロ。ふだんの天然キャラはいずこ?という感じで、まさにジミ・ヘンドリックスの霊が降りてきたかのような、ハードなプレイを見せつけてくれました。一同、呆然。

その後、マディ男さんには「マディ・ヘン」なる偉大なる称号が授与されることとあいなりました。そういえばマディ男さん、ギターを持った姿はジミ・ヘンにも似ていますし、バディ・ガイにもどことなく似ていますね。

この勢いでもう一曲、もうこのセッションではおなじみの「ホンキー・トンク・ウィメン」です。

カウベルご持参のおゆうさん、マディ男さんもコーラスに加わり、ギターはナガノさん、Othumさん。

とにかく、大層にぎやかに盛り上がった一曲でした。

   

MACだけでなく、皆さんにもどんどん歌っていただこうということで、りっきーさんにもヴォーカルをお願いします。

彼がギターを弾きつつ歌いだしたのは、ラッキー・ピータースンの「Need no lovin' on the telephone(Can't get no loving on the phone)」というブルース。いやー、シブいとこをついてきますねえ、りっきーさん。ギターはナガノさん、MAC、ベースは再び登場の紋子さん。

続いて、ユカルさんが「ハープを吹きます」と手を挙げられたので、簡単に打ち合わせをして、Aのキーでブルースを演奏。ギターはナガノ&MAC。

こういう風に、キーとリズムを決めるだけで、すぐ即興で一曲を組み立てられるのが、ブルースならではのメリットといえそうです。

ユカルさんは「初めて人前で演奏します」と言っておられましたが、とてもそうは思えないくらい、重厚なアンプリファイド・ハープを聴かせてくれました。

続いて、MACが「他にどなたかハープを吹いてくださいませんか?」と出場者を募りました。というのは、MACも参加しているブルースハープクラブの方々も、何人かお見えになっていたのです。でもハープをお持ちでなかったのか、手が挙がりません。

ここは「隗より始めよ」ではないですが、まず自分から吹けば皆さんも参加しやすくなるだろうと、MACがハープを拭くことにしました。ギターは、再びおよびしたo.j.さんとナガノさん。o.j.さんは愛器、バタースカッチ・ブロンドのテレキャスターをお持ちになりました。

曲はとりあえずGではじめておいて、歌詞は適当に合うものをネタ帳の中から探し出して、くっつけました。

それが、ジミー・リードの「ベイビー、ホワット・ユー・ウォント・ミー・トゥ・ドゥ」であります。まさに泥縄(笑)。でもそれが、ブルースっぽい即興という気がしません?

ハープの腕は、例によって「なんちゃって」レベルではありましたが、皆さんの暖かい声援に助けられて、無事完奏。

  

さて、ここまで休憩もなくドラムをたたいてきたyd3さんに、少し休んでいただくことにします。

かわりのドラマーとして、名乗りを上げたのは、なんとOthumさん。ホント、何でもお出来になるんですね〜。

場内からも、「よっ、マルチ・プレーヤー!」と応援の喚声が上がります。

さて、ここはスタンダードなブルースでもう一曲。「エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルース」。

さすがオールラウンド・プレイヤーのOthumさん、見事なスティックさばきです。

ホームグラウンドの弘前「オレンジ・カウンティ」での豊富な経験を生かして、難なく代役ドラマーをつとめてくださいました。感謝感謝。

さて、Othumさんの後釜ドラマーはどなた?と思いきや、りっきーさんがプレイをご表明!

いやー、驚きの連続です。さすがシニアの皆さん、実に多芸です。やっぱり、キャリアの差ですかね〜。

りっきーさんの演奏曲は、なんとまたもジミ・ヘンの「ストーン・フリー」。

リード・ヴォーカルとして奥様のおゆうさん、ギターはナガノさんにマディ・ヘンことマディーマディ男さん。

またもマディ男さんが、大熱演。もう、ふだんは実におとなしい彼が、人が変わったように弾きまくるので、みんなビックリでした。

  

さて、この曲が皆さんのロッカー魂に火をつけるきっかけになったのでしょうか、ロック・タイムが続きます。

次の曲はこれまたおなじみの、「プラウド・メアリー」。

参加者を募ったところ、MACのハープ仲間、中村マサルさんが手を挙げてくださいました。

中村さんとMACがヴォーカル、Othumさん、そまさんがギター、ベースは増田さん。

若干打合せ不足で、エンディングがなかなかうまく決まらず、不必要に長く続いてしまいましたが、なんとか完奏。

  

さて、5時半少し前、ようやく待望のHDさんがご登場。さっそく、ベーシスト交代です。

パンク後も、なにかとトラブルが重なってしまい、残念ながらこの時間の到着になってしまったそうです。

残る時間はすべて彼におまかせして、ノン・ストップで最後まで飛ばします。

まずは、ナイクロの定番レパートリー、「クロスロード」。

これには、再びユカルさんにもギターで加わっていただき、o.j.さん、Othumさんとの三人によるアドリブソロ大会となりました。

それぞれのギター・スタイルの違いが明確に出て、実に興味深い一曲でした。一番若いユカルさんが何故か一番シブくブルーズィ、最年長のOthumさんが一番ロックっぽい、ハードな演奏だったのは、なんとも印象的。

時間も迫って来たので、間髪を入れずに「ファーザー・オン・アップ・ザ・ロード」へ。

ここでもスリー・トップのギター大会。皆さん実に達者ですが、とりわけ、Othumさんのバリバリのディストーション・ギターがカッコよかったです。

そしてラストはやはり、前回同様、「モジョ・ワーキン」でしめくくり。

マディ男さん、MACが歌いまくり、その他の皆さんもコーラスに参加して、ノリノリの大合唱。

まだまだ続けたいくらいの盛り上がりの中、タイム・リミットの18時となりましたので、セッションはひとまずお開きとなりました。

今回は初参加の方が多く、常連の方の欠席が多かったのですが、回を追うごとに段取りも良くなり、今まで以上に充実した内容になったと思います。

次回はさらに、盛り上がりそう。本当に楽しみです。

  

セッション終了後、11名がスタジオの近くにある料理屋「一樹」にて打上げ。

もちろん、ここでも、セッションの感想、反省、音楽話、バンド話等々で大いに盛り上がりました。

21時には閉会。

しかしこれで終わらず(笑)、さらに一部のメンバーは大東京横断ツアーを敢行、西荻窪から1時間半をかけてりっきーさん、おゆうさんのいる向島・寿家さんへとたどり着き、さらに三次会が延々と続いたのでありました…。

ともあれ、参加いただいた皆さん、本当にありがとう。おつかれさまでした。次回もぜひご参加ください!

(写真提供/そまさん・中村マサルさん)

 

最後に、お知らせです。

この楽しい「公開セッション」に、当HPをご覧の皆さんも参加してみませんか。

当セッションでは、ブルース、そして60〜70年代のロックを中心に演奏しています。

全パート参加OKですが、特にボーカル、ハーモニカ、ホーン、キーボードのかたは大歓迎です。

また、ギャラリーとしての参加でも、もちろんけっこうです。

次回の公開セッションは2003年夏(8月ころ)に実施の予定です。場所は同じく西荻窪「スタジオ・UEN」の予定。

このスタジオでは飲食OKですので、ビール、酎ハイ等を飲みながら、リラックスした雰囲気で演奏できます。

参加費用は(当日のスタジオ代+飲み物代)割る人数で、おひとり1500〜2000円程度です。見学のみのかたは一律500円です。

またセッション終了後、付近の店で打ち上げの飲み会も開きますので、よろしかったらそちらにもご参加ください。

そちらも実費をワリカン精算ということになります。(2000〜3000円程度。)

お問合せは、当HP管理人MACまでお気軽にどうぞ。

 

第四回公開セッションのレポートです。

第三回公開セッションのレポートです。

第二回公開セッションのレポートです。

 

スタジオ・UEN(ユーイーエヌ) 東京都杉並区西荻北3ー31ー14 ロック小俣ビル TEL 03-5382-3631 FAX 03-5382-3630


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